酔い潰れた俺

高校生の頃親戚の家族と旅行した時の話。

叔父さんに酒を飲まされて倒れた俺は、大学生の従兄弟の姉さんに看病されていました。
ぐっすり寝ていたはずの俺が、夜中に急に起き、周りを見まわしたと思ったら隣にいた姉さんの胸を触ったそうです。

姉さんはビックリしましたが、酔っていた俺が誰かと間違ったと思って「止めとき」と言い俺の手を払ったそうです。
すると俺は今まで聞いた事無い声で「「やっぱり〇〇の方が好きなのか、あいつの方がいいのか」と泣き出したそうです。

姉さんは何が起こったか分からず呆然としましたが、俺は「俺の方が前から好きだったのに」とか言いながら泣き続けたそうです。
姉さんに何も危害を加える様子が無かったので「●●(俺の名前です)、私の事が好きなの?」と聞くと「また違う男の名前を言いやがって。誰だ●●って」と言ったそうです。

俺はしばらく泣き続けると、また急に倒れ眠りだしたそうです。
朝になり夜あった事を姉さんに聞かれましたが何も覚えていませんでした。
姉さんの事を好きと言うか憧れていたので、「私の事が好きなのって聞いたらまた泣き出したよ」と言われた時は恥かしくて顔を見れませんでした。

俺は何かに憑かれたんでしょうか、それとも酒に酔って本音を暴露しちゃったんでしょうか。
今でも恥かしくて情けないけど大切にしたい思い出ですよ。
数年後姉さんの結婚式で、嬉しいけど寂しくて、飲めない酒を飲んでしまい倒れてしまいました。
その時は何も憑かずに「おめでとう、おめでとう」とソファーに寝かされて呟いてましたよ。

ほんのりと怖い話19

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