昔の実話
仕事終わり、街角で疎遠になっていた同郷の友人とバッタリ再会。
お互い翌日休みだったので、そのまま飲み屋へ。
昔話に花が咲き、深い時間帯になった頃、友人がおもむろに語りはじめた。
実はこの1週間まともに寝てないと・・・以下、友人談。
夜中に目が覚め時計を見ると2時ジャスト。その後眠れず。
2日目、同様3日目、同じく目が覚めたがここで時計を見て2時だったら気持ち悪いので、あえて時計を見ず、しばらくたってから見たらその時がちょうど2時。
それから今日まで毎日繰り返してるとの事。
だったら2時までおきててそれから寝りゃいいじゃん?と俺。
酔ってたせいか軽く答えたが、友人は「その手があったか!」的な驚き顔。
終電なく友人宅のほうが近かった為タクシーにてお邪魔することに。
途中で借りたビデオ2人で鑑賞。
問題の2時が近づくにつれ気になって内容まったく頭に入らず。
時計が2時を指した時、お互い顔を見合わせて半笑い。
やはり友人も気になっていた様子。
その直後、電話が鳴り(当時携帯などなし)2人飛び上がる。
気持ち悪いからお前出てくれと嘆願され渋々受話器をとる。
俺「もしもし・・・」
相手「○○?(友人の名前)」
俺「あ、いえ○○君の友人で△△(俺の本名)と申しますが・・」
相手「あ、△△君!?お久しぶり□□です。ゴメン○○にかわってくれる?」
電話の主は昔からなじみのある友人の姉だった。
友人はしばらく話し電話を切った後、青い顔をして一言
「お袋が死んだ・・」
翌朝1番の飛行機で友人は実家へ。
後日聞いた話。元々腎臓を患っていた母親の容態が急変し、緊急入院したのが1週間前。
死亡確認時間が2時ちょうど。
母子家庭で育ち、いつも母親の事を気に掛けていた弟に心配させまいと姉はその事を黙っていたらしい。
俺が唯一実際に体験した話。
怖いと言うより、ほんとにあるんだなってのが強い。
ほんのりと怖い話42