河童の足音

河童も地方によっては一年の半分を山で、もう半分を海で過ごすともいわれている。
あるいは一年おきだったりするとか。

江戸時代に(いい加減な話だ)ある旅籠に泊まった男が宿の主人に

「今夜は河童が海に下るので、外へは出ないように、決して覗かないように」

と釘を刺されていたのに、夜も更けると、大勢の足音と何かがしきりに囁き交わす声、それに足音はぺたぺたと濡れた足で叩きつけるような音。
男は好奇心に負けてとうとう覗いてしまったらしいのだが、

翌朝には通りに残された無数の足跡と共に、ぐちゃぐちゃに踏み潰された男の死体があったとか。

陸封型の河童もいれば海洋型の河童もいたりして。
汽水域の河童もいるのかなー。

海にまつわる怖い話・不思議な話5

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする