山茸

山で遭難して三日目、男は空腹に耐え切れず、木の根に生えていた山茸を口にした。

夜になり、彼はひどい幻覚を見た。
首のもげた屍体や、腸をひきずっている屍体が次々に現れ、彼を取り囲んで、笑いながら、「もうすぐだ。もうすぐだ。」と指差したのだという。

その後、彼は奇跡的に救助された。

後日、ザックに残っていた山茸をかじってみたが、なんともなかった。
図鑑で調べると、普通に食べられるキノコであったという。

山にまつわる怖い話9

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