友人の話。
登山口に小さな神社があったので、おみくじを引いてみた。
凶が出た。
意地になってもう一度引いてみた。
これもまた凶だった。
気味が悪くなったが、おみくじを投げ捨てて山に登ったのだという。
翌朝目を覚ましてみると、テントのロープに何かが三つ結わえてあった。
そのうちの二つは、彼が前日捨てたらしい凶のおみくじだった。
残りの一つは、誰が引いたか分からないボロボロに古びた大吉だった。
友人の身には、今まで特にこれといった凶事は起こっていないそうだ。
山にまつわる怖い話3