峠で出会った猿

知り合いの話。

初夏の山道を一人で歩いている時のこと。

峠を越える所で一匹の猿に出会った。
道の真ん中で、二本足で直立していたという。
奇妙な猿だなと思いながら近づくと、片手に何かをぶら下げているのが見えた。

引き裂かれた仔猿だった。

目と目が合うと、猿はまるで人間のような歩き方で森の中へ去っていった。
彼はしばらく腰が抜けたようになっていたそうだ。

山にまつわる怖い話3

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