暖かい路面

知り合いの話。

夕方一人で山歩きをしていた時のこと。

その山は近くに空港が出来たこともあって、立派な道路が走っている。
途中でそんな道路に出くわしたのだが、路肩に大きな車止めがあった。
大型トラックが2、3台は止められそうな広さの休憩場所だった。

そばを通った時、ふと異様な温さを感じたという。
手をやると、まるで大型犬が今までそこで寝ていたかのように路面が温くなっていたのだそうだ。

車止め全体の路面が。

あたり一面には、むっとするような獣臭が立ち込めていた。
山道に戻る気になれず、一晩中道路を歩いて帰ったそうだ。

山にまつわる怖い話4

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