後輩の話。
彼は林道をバイクで走破するのを趣味にしている。
その日、彼は新しいルートを開拓しようと初めて走る道に突入した。
しばらく山の中を走ると、道端の木立の中に朽ちかけた道標が残っていた。
それによると、どうやらこの先には小さな集落があるらしい。
道の具合からしておそらく廃村だろうなと考えていると、道標の下に板が落ちているのに気がついた。
何かの看板のようで、赤いペンキで汚い字が書かれていたという。
×ヒトキンシ×
意味不明の悪戯だとは思ったのだが、そこから先は引き返したそうだ。
山にまつわる怖い話4