真新しい藁人形 2019/7/31 雷鳥一号 知り合いの話。 彼女と二人で里山を歩いていたという。 少し広くなった峠道に、昔風のお茶屋があった。 彼女の希望で、お茶でも飲んでいこうということになった。 お茶と茶菓子を注文したが、さすがにメニューの大半は今風の物だったそうだ。 店内ではお土産品も売っていたが、片隅に異様なものが置いてあった。 真新しい藁人形がうず高く積まれていた。 お茶菓子を食べ終わると、すぐに店を出たのだという。 肝心のお味の方は、まったく憶えていないそうだ。 山にまつわる怖い話6