知り合いの話。
彼は山に椎茸を栽培するための小屋を持っている。
小屋の手入れをしに行っていた時のこと。
ほだ木を整理していると違和感を覚えた。
まさか・・・自分が用意していた数より、増えていないか?
おかしく思い引っ張り回している撃ち、何本かのほだ木に異変が起きた。
灰色の先端に、二つの眼がぱちくりと開いたのだ。
しばし睨み合いこをした後、木の表面は波が走ったかのようにぶれた。
ぶれが治まると、元通り何の変哲もない木材に戻っている。
怪しい木には手を触れぬことにして、その日は山を下りることにした。
次に小屋を訪れた時、ほだ木の数は記憶にある数に落ち着いていたという。
山にまつわる怖い話23