友人の話。
天文ファンの彼は、何か天体ショーが起こると、街の灯が届かない山奥に行く。
その日も、ある彗星を見るために車で出かけていたそうだ。
撮影用の赤道儀をいじっている時に、妙な現象に気がついたという。
一部の星が何かに覆い隠されるように消えていくのだ。
天を凝視していると、やがて巨大なものが、はるか高空を飛んでいるのに気がついた。
とてつもない大きさの五角形が、伸び縮みするように変形しながら、空を西から東へ流れていったという。
慌てて写真を撮ったが、どれも真っ暗で何も判別できなかった。
その後は一回も目撃できていないそうだ。
山にまつわる怖い話6