遭難者 2019/9/2 雷鳥一号 知り合いの話。 十年ほど前に、彼の地元の山で遭難者がでたそうだ。 結局その人は遺体で発見されたのだが、その状況が不思議なのだという。 検死の結果、身体のどこにも異常は見つからず、餓死したと判断された。 しかし、彼の荷物には手つかずの食料がたっぷり残されていた。 慎重に食べつなげば、一月は優にもつ量だった。 食料を抱えながら、なぜ彼は飢え死にしたのだろうか。 何が起こったのかは誰にも分からないままだ。 山にまつわる怖い話7