友人の話。
先日久しぶりに、学生時代の仲間と山に登った。
昔よく利用したキャンプ場のバンガローを借りる予定だった。
現地に着いて受付をしている時に、ふと気がついた。
バンガローの通し番号が一つ少なくなっている。
管理人に聞いてみると、記憶違いだろうという。
気にせず楽しむことにした。
キャンプが終わり、山を降りる途中で、仲間の一人が口にした。
バンガローの数は自分たちの記憶通りで合っていたと。
ただ、一番端にある目立たないバンガローだけは、扉が厳重に打ちつけられており、利用はおろか立ち入ることもできなくなっていたという。
気になったのは、その扉の隅に、山ではまず見られない物があったということだ。
誰がこしらえたのか、真っ白い盛り塩が一つ。
そこで何が起こったのかは不明のままだ。
噂によると件のバンガローは、どうやら解体されてしまったということだ。
山にまつわる怖い話10