雷鳥一号一覧

蛇が祟るのは

同僚の話。 一年に何度か、地の山の草刈りを近所皆でおこなうのだという。 親戚のお婆さんと一緒に鎌を振るっていると。...

大きな蛇体

知り合いの話。 新緑深い山道を車で走っている時のこと。 カーブを曲がった所で、目の前にごろんと丸太のような物が転がっ...

石の女

友人の話。 秋口に一人で山籠りしていた時のこと。 真夜中、誰かが身体を触ってくる感触で目が覚めた。 まるで背中や...

動くシーソー

友人の話。 彼の家は新興の大きな団地で、開けた山の中腹に在る。 家から少しの所に小さな公園が作られており、よく散歩...

黄色い雲

知り合いの話。 山中で高速道路の工事をしていた時のこと。 昼時、車にこもって弁当を食べていると、目の前を不思議な物が...

光る紅玉

先輩の話。 秋も終わる頃、一人で山を縦走していた時のこと。 夕食を終えた先輩は、鼻歌を歌いながら焚き火に木をくべて...

鬼の腰掛け

知り合いの話。 彼の田舎の峠道には、鬼の腰掛けと呼ばれている石があるのだという。 昔、そこらの山には鬼がいて、峠を...

サナトリウム

後輩の話。 彼の住む山間の町には、かなり大きな廃病院があったのだそうだ。 戦前に結核患者用のサナトリウムとして利用...

歌う案山子

友人の話。 彼の実家は山で棚田を耕している。 つい先日里帰りした折、「最近は熊や猪がよく出るので大変だろう」とお祖...

胡桃の実

同僚の話。 山奥にある一軒家のポンプ修理をしていた時のこと。 こつん、と何か頭に降ってきた物がある。 胡桃の実だ...