雷鳥一号一覧

猿の死体

知り合いの話。 大きな山火事の後片付けをしていた時のこと。 かろうじて延焼を免れた林の中で、大勢の猿が折り重なって死...

にやりにやり

友人の話。 彼女の実家は、山深い田舎にある。 都市部では縁遠くなった祭りなどがまだおこなわれていて、彼女曰く、帰郷...

狼煙

知り合いの話。 学生時代、仲間数人でキャンプしていた時のこと。 焚き火を囲んで雑談をしていたのだが、背後に下ろした手...

二匹の鼬

知り合いの話。 彼の村は山に少し入った所にあるが、明治になってから急に発展した。 時の村長が有能だったらしく、様々...

ピンポン球

知り合いの話。 夏の終わりに、山中の無人駅で野宿した時のこと。 ベンチで眠りにつこうとする彼の耳に、硬い小さな音が...

味噌汁の香り

友人の話。 天文好きな仲間が集まって、山に数日間こもったことがあるという。 街の光を避けて(光害と呼ぶのだそうだ)...

痕跡

知り合いの話。 大戦前のことだ。彼の里では、毎年夏の終わりに盆踊りを執り行っていた。 規模は小さいながらも、会場に...

猪捕獲機

私の体験した話。 仕事で遠出する際に、近道をしようと山中を突っ切ることにした。 普段と違う道を走っていると、小さな...

酒盛り

後輩の話。 学生時代に、仲間と共によく山登りしていたという。 梅雨明けのある時、いつものようにテントを張り、酒盛り...

メンコ

友人の話。 里山を歩いていた時のこと。 少し奥に入ったところで、小さな集落跡を見つけた。 十に満たない家屋は、一...

巨大な鳥

後輩の話。 バイクで山中の集落に立ち寄った時のこと。 ある屋敷の前で村人が集まって声高に騒いでいたそうだ。 何事...

鰐除けの柵

同僚の話。 出張で東南アジアに行った時のことだ。 かなり山奥の村に滞在したのだが、道端にある奇妙な物が気になった。 ...

火箸

友人の話。 一人で山歩きをしていると、急に体がだるくなった。 最初は足が重くなる程度だったが、次第にそれが全身に広...

森のくまさん

友人の話。 林業組合の仕事で、山に入っている時のこと。 当時の彼はまだ見習いで、経験豊富な杣人と一緒だったという。 ...